フリーアナウンサーの大下香奈さんが、愛媛県の放送局「あいテレビ」を相手取り、
約4,100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴したことが6月6日に明らかになりました。
訴えによると、大下さんは番組収録中に出演者からセクシャルハラスメントを受け、
さらにその行為が放送でも編集されず、そのまま公共の電波で流されたと主張しています。
今回は、このセクハラ騒動の詳細と関係者、ネットの反応、そして今後の裁判の行方についてまとめました。
大下香奈アナが愛媛・あいテレビを提訴

大下香奈アナウンサーは、
かつてTBS系の地方局「あいテレビ」と業務委託契約を結び、
自主制作バラエティ番組に司会進行役として出演していました。
番組は2016年4月から約6年間にわたり放送されていました。
訴状によると、大下さんは番組の収録現場で、
共演していた有名タレントと僧侶の2人から性的な発言やわいせつな行為を繰り返し受けていいました。
番組スタッフやプロデューサーらはこれを容認。
改善を申し入れても状況は変わらず、
さらに問題となったのが、放送内容の編集。
卑猥なトークや身体的な被害を含む場面がそのまま使われ、
テロップには「床上手」「S」などの表現が用いられていたといいます。
セクハラを行ったとされる出演者は誰?
訴状では、セクハラ行為を行ったとされるのは
「有名なタレント」と「僧侶」とされていますが、現時点で実名は明らかにされていません。
しかし、訴えによればこの2人は番組のレギュラー出演者であり、
収録中に「執拗な性的ないじり」を繰り返し、大下さんの衣装を下ろすなどの行為もあったとされています。
さらに、こうした行為を現場のスタッフが笑いで盛り上げていたとも訴えられています。

被害を訴えた大下香奈アナウンサーとは?
大下香奈(おおした・かな)アナは、奈良県出身で、
NHK退局後は、関西や地方局での番組出演を続けていました。
プライベートでは既婚者であり、夫は一般男性とされています。
今回の提訴にあたっては、
「心身ともに壊された」「地方のフリーアナは弱い立場で我慢せざるを得ない」
と、業界の構造問題にも言及しています。

あいテレビの対応と責任は?
あいテレビ側は「訴状を受け取り次第、内容を精査して対応を検討する」とコメント。
かつて大下さんがこの件を放送倫理・番組向上機構(BPO)に申し立てた際には、
「人権侵害は認められず、放送倫理上の問題もあるとまでは言えない」と判断されていました。
しかし今回は、具体的な損害と健康被害を示した民事訴訟であり、より深い検証が行われる可能性があります。
ネット上の声は?
ネット上では今回のニュースに対してさまざまな意見が飛び交っています。
X(旧Twitter)より
「#あいテレビ お前もか 愛媛の名折れ」
批判的な感情と愛媛県内の不信感がストレートに表れています 。
「収録現場や放送でセクハラされたとTBS系あいテレビを提訴。今の時代、セクハラを見て見ぬふりをする企業は、それだけで信頼を失います。」
コンプライアンス軽視に対する強い批判です 。
「BPOがまともじゃないし、役に立たないことがよくわかる事案。真っ当に裁判を起こすこの女性アナに敬意を表します。」
BPOの審理判断への不信感と原告支持の声が多く見られました。
「悪ふざけのテレビ番組は全く見なくなりました。お酒を飲みながらの番組で…男社会の番組作り本当に辞めて貰いたいです。」
番組スタイルそのものへの拒否反応と、業界風習への痛烈な批判です。
Yahoo!リアルタイム検索より
複数の投稿でタイトルそのままを引用し、ニュースが多く拡散されています。中でも以下の意見が目立ちました。
「局側はコメント控えるスタンス…金曜日ローカルでも全然触れられずモヤモヤ」
局の対応への不満と情報開示を求める声。
「TBS系というより松山のあいテレビの問題やんか。夜の帯番組に出演しているから、他人事ではない」
地域密着型放送局としての責任を問う声。
今後の裁判の行方は?
今回の訴訟では、大下アナが求めている損害賠償額は約4,111万円。
同様のケースでは、編集責任や組織的黙認が認定されるかどうかが重要な争点になるため、
証拠映像や当時の社内対応が今後の審理のカギを握るとみられます。
まとめ
今回の大下香奈アナによる提訴は、単なるセクハラの問題にとどまらず、
テレビ業界全体に根強く残る“忖度”や“女性軽視”といった構造的な課題に光を当てるものです。
番組制作の現場で起きていたという性的被害と、
それが笑いや編集で処理されていたという現実は、
公共放送の在り方を根本から問うことになるでしょう。
今後の裁判の行方と、あいテレビ側の正式な対応が注目されます。
コメント